20091203のエントリ
ご縁に感謝(前編) 今日は弊社で設計した歯科を二つご紹介いたします。
私のキャリアの中では今まで歯医者はおろか医院建築自体が非常に少ないのですが昨年、今年にかけて2件の医院建築をご依頼いただきました。
なぜか普通のクライアントは非常に実績にこだわり、例えば医院建築をやった事が無い人に医院を頼まない。なんて事が多いのが事実です。
建物はクライアントが創りたい物を創るべきであり、経験よりもそのクライアントのカウンセリングがキチンと出来る設計者でなければ何の意味も無いと考える私的には不思議以外の何者でもないのですが(経験から生み出されるノウハウ自体は否定しませんけど、結局同じ答えに辿り着く訳ですから・・・・誠意的な設計者であれば)とにかく2件のクライアントは弊社を御選択いただいた訳です。ありがたいことです。
見た目の割に浪花節な花田としてはこんなクライアントにめっぽう弱い訳で意気に感じちゃうわけです。必要以上に力が入る仕事。モチベーションを高い所に置いての仕事。私達の仕事は金を払ったからって手に入る物は同じではありません。高いとお感じの設計料かもしれませんがお金の分は最低限の部分。もちろん問題は生じませんが、やはり気持ちが入る仕事は違います。
改めてそんな事を感じ、2件のクリニックの引渡しを終えて、やはりそのような人間くさい仕事に拘って行きたいと改めて思ったわけです。ドライに結論を求める仕事はやはりしたくないな。と・・・
皆さんが家を建てる時にはどちらが良いんでしょうか?
さて1件目は12月3日に横手市にオープンした「さくら歯科 河原田矯正歯科」さんです。
計画の開始は昨年の9月。本来ならば11月にはオープン予定でしたが、設計内容に対しての検証を相当深い所までやりましたので施主も覚悟の1ヶ月遅れでのオープンになりました。 計画は徹底的に患者さんとスタッフの導線の交錯を避ける形で行い、非常に機能的でかつ診察しやすい・されやすい計画になっています。
外観はマネージャーの好みでシンプルでシックなデザイン。圧迫感を徹底的に排除して「怖くない歯医者さん」。を目指しました。 せっかく新たに建物を建てる訳です。建設期間よりも使用期間は当然長い!ついでに言えば今や歯科もコストパフォーマンスが求められます。お互いに安易な妥協はせずに設計・工事期間を徹底的にイジメて理想を追求しました。 施工期間は3ヶ月。
普通?って思うかもしれませんが通常の弊社設計物件は新築の場合、最短で超ダッシュでも4ヶ月は掛かっています。使用材料とかそんな事ではなく、細かい部分は現場でもクライアントと検証を重ねながら創るのが通例ですので施工者にも相当の難儀をお掛けしました。 もちろん監督さんも非常に高いモチベーションで工事監理を行ってもらい、少ない時でも大工さんが4、5人位は入ると言う一寸あり得ない感じで工事。 殺気立っている皆さんのお邪魔にならない様に監理していったと言う感じです。
家の設計と同じでクリニック自体は先生ご夫婦の生き写しの様な建物になりました。クリーンなイメージとあえてやりたかったデザイン的な要素を封印して医院としての機能性に拘った建築。真っ白い空間にポイントで入るビビットなポイントカラー。水色、オレンジ、イエロー。そしてバラバラの可愛い色で配置された診療ユニット・・・
小さな患者さんに対する気遣いと言うのは簡単ですが、そんな感じではありませんでしたね。大きな患者愛から導きだされた細部は素晴らしいの一言に尽きます。
さくら歯科 河原田矯正歯科さんは横手市の所在地は横手市横手市条里1丁目17-1。 平鹿病院そば。横手市消防の斜め向かい。さきがけ新報の隣に建っています。
春には横の緑道の桜の木々が非常に美しい絶好のロケーション。桜を見ながらやさしい女性の先生が診療してくれる「怖くない」歯医者さんです。甘いものを食べ過ぎて痛くなったらすぐにGO!ですね。
詳しくはコチラ参照で。 花田のブログを読んで来た。と言っていただけると・・・更にやさしく診療していただけると思いますww (以下後編に続く・・・)